ご当地ラーメン 札幌 博多 京都

京都ラーメン

ラーメン先進県の1つとして知られる京都府。GACKTといった有名人もわざわざ足を運ぶ名店があることも知られていますね。
京料理や一時期ブームになった京風ラーメンの影響からか、あっさりしたものをイメージする人もいますが本場の「京都ラーメン」は全国でも屈指のこってりしたラーメンです。

 

京都ラーメンの流派には屋台発祥のものが多く、スープの傾向から「豚骨ベースの濃い口しょうゆ味」「鶏ベースに野菜を加えてドロドロに煮込んだもの」「鶏ベースに豚の背脂を加えたもの」の大きく3つのタイプに分かれていますが、いずれも濃厚な味わいです。
鶏ベースのスープはゼラチンが出るまで鶏を煮詰めてスープがジェル状になったものもあり、見た目と食感の大きな特徴になっています。

 

麺は中華麺の趣を残した中ストレート麺で、比較的柔らかく茹でられるのが特徴です。またトッピングのネギには九条ネギを使う店もあります。

 

スープに濃い口しょう油を採用したのは、一説には「関西の薄口しょう油のうどんに対抗したから」と言われ、関西では京都の薄口文化に反したオリジナリティが人気を呼びました。
京都ラーメンのメッカである京都一乗寺には多くのラーメン店が出店ししのぎを削っています。

 

 

 

喜多方ラーメン

東北を代表するラーメンの1つである喜多方ラーメン。
昭和初期に地元の屋台「源来軒」で出されていた、中華麺風「支那そば」がベースになっています。
麺は平打ちで太く縮れており、地元飯豊山(いいでさん)の地下水をふんだんに使った多加水麺なのが特徴です。
他のラーメンは麺への加水率が30%程度であるのに対し、喜多方ラーメンは40%前後になります。
またスープは豚骨や鶏ガラ、煮干し等を使った醤油ベース。具材にはネギや豚バラ肉を軟らかく煮たチャーシュー、メンマに加えなるとやホウレン草といったものも使われます。
総じて、ボリュームがあってもあっさりとした食べごたえのラーメンと言えるでしょう。

 

地元喜多方市の人口に対するラーメン店数は栃木県佐野市と並んで国内トップで、人口約37000人の旧市域には約120ものラーメン店が軒を連ねています。
市内には朝7時といった早朝から営業する店舗も多く、仕事前にラーメンを食べてから職場に向かうという人もチラホラ。
「学校給食でも頻繁にラーメンが出される」「食堂と銘打っておきながらラーメンをメインに据える料理店が多くある」「スナックでもラーメンの出前を取ってくれる」など、喜多方ではラーメンが生活に密着しています。

 

 

徳島ラーメン

多くのご当地ラーメンは、まず特徴的な麺があり、それに合ったスープがあることでできています。
しかし、徳島ラーメンにはスープだけで大きく3種類あり、この部分が他のラーメンと一線を画すところです。
3種類のスープはその見た目から「黒白黄色」と呼ばれ、以下のような特徴を持っています。

 

白……甘みがありサラッとした豚骨スープ。
黒……白に濃い口しょう油を加えたスープ。現在の徳島ラーメンで主流になりつつあると言われている。
黄……オーソドックスな中華そばに見られる澄んだスープ。

 

一方麺は、縮れが少ない、短く軟らかいものを使います。
具材として特徴的なものは、細モヤシ、甘辛く煮た豚バラ肉と玉子です。
ラーメンで「玉子」といえば多くの地域で煮玉子を使うのがメジャーですが、徳島ラーメンでは生卵を使います。
スープの色に豚バラ肉、生卵に甘い味付けといった特徴から徳島ラーメンは「すき焼きのようなラーメン」とも呼ばれています。

 

地元ではラーメン単体というよりご飯のおかずとして食べられることが多いため、ボリュームは少し抑え目。
通常のラーメンが一玉概ね140g以上に対し、一玉の量が120〜140gとなっています。小腹の空いたときにチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。

 

 

高山ラーメン

岐阜県高山市は、日本でも屈指のラーメン好きの街です。
この街で「そば」といえば中華そば、すなわちラーメンを意味し、年越しそばにもラーメンが食べられます。
そんな高山で生まれた「高山ラーメン」は、中華そばを独自に進化させたラーメンと言えるでしょう。
地元でも「ラーメン」と冠した店は多くなく、高山ラーメンを出す店も多くが「中華そば」の看板を掲げていることから、そのことがうかがえます。

 

スープは鶏ガラをメインに煮干しや鰹節、野菜を加えた材料から取られます。
ラーメンでは丼にタレを入れてからスープをそこに注いで割るのが一般的ですが、高山ラーメンでは鍋で煮込んだスープに直接タレを入れます。ここがポイントの1つです。
鰹だしにしょう油を加えたスープ、細麺を組み合わせた見た目はどことなく日本そばを連想します。
麺は28〜32%と低加水の細麺で、スープをよく吸い絡みますが、スープはもともと脂分が少なく、飛騨高山の豊かな水質もあってか、全体としてはまろやかなラーメンとして仕上がっています。
トッピングにはネギ、チャーシューやメンマといったオーソドックスなものが使われますが地元の特産品である「飛騨ネギ」も使われ、飛騨ネギの甘みもラーメンにマッチしています。

 

 

博多ラーメン

「博多ラーメン」は日本三大ラーメンの1つにも数えられているご当地ラーメンです。
スープは豚骨のみで作られたのものが多く、豚骨を長時間煮込むことで脂を乳化させ白濁しているのが特徴です。
煮込む部位によって同じ豚骨でも味にバリエーションが生まれるため、これが各店ごとのオリジナリティになっています。
スープは非常に濃厚な味わいになる一方、脂っこさと豚臭さも生まれるため、紅ショウガといった薬味が使われます。
また、九州のラーメンにはニンニクを加えるものが多いですが、博多ラーメンではペーストではなく生ニンニクをおろしたものや砕いたものを加えるのが特徴です。

 

一方、麺は加水率が低いストレートの細麺を使います。
このため、麺はスープを吸収しつつあまり絡まず、あっさり過ぎずしつこ過ぎずという絶妙なバランスになるのです。

 

伸びやすい麺を使っていることから「短時間で食べきれるように」と一玉の分量は少なく(100〜120g)、そのためスープを残して麺をお代わりする「替え玉」システムが生まれました。
料理としての味だけでなく、替え玉といったシステムを普及させたことも、博多ラーメンが日本のラーメンに与えた大きな影響と言えるでしょう。

 

 

鹿児島ラーメン

実は人口当たりのラーメン店が九州一多いといわれるのが鹿児島県です。
これは、琉球から伝わった豚食文化が根ざしており、豚骨スープにも抵抗が無かったためと言われています。
九州ラーメンの雄博多ラーメンや熊本ラーメンを含め九州のラーメンはその多くが「久留米ラーメン」の影響下にあるといわれますが、唯一の例外とされるのが「鹿児島ラーメン」です。

 

鹿児島ラーメンには明確な定義があるわけではないですが、傾向として豚骨をメインとしながらもスープには鶏ガラや野菜も使うため、スープの白濁具合は薄めになっています。
また色白で軟らかめの麺には沖縄そば由来の太麺と台湾のビーフン由来の細麺の大きく2種類があり、この辺りにも日本の端にあるという地域性が表れているようですね。
トッピングには焦がしネギ、モヤシやキャベツといった野菜、チャーシューが使われます。優しい味わいのスープ、軟らかめの麺が合わさり全体的にマイルドな味わいとなっています。

 

 

鹿児島におけるラーメンは、副食や宴会の締めよりも主食としてのイメージが圧倒的に強く、値段も800〜1000円台と高めになっています。
また大根の漬物、小さな急須に入ったお茶が多くの店で出されるなど、ラーメンそのもの以外の環境も独特なのが鹿児島ラーメンの面白さといえます。

 

 

旭川ラーメン

北海道といえば札幌ラーメンや函館ラーメンといったご当地ラーメンもありますが、旭川も負けてはいません。
1997年以降注目されるようになった旭川ラーメンは加水率の低い色白の縮れ麺とトンコツと魚介を合わせたスープが特徴です。
味は味噌、塩、しょう油と各種ありますが、しょう油ベースのものがとくに有名です。
九州とんこつに似た白濁スープのものもありますが、魚介が加わることで全体的にあっさり、それでいてアクセントのある味わいになっています。

 

旭川ラーメンの具やボリュームは平均的で、この点はオーソドックスなラーメンと言えます。
しかし麺とスープの絡み、吸い込みが良いためラーメン全体の一体感は高いと言えるでしょう。
また、豚の脂によってスープの熱を逃がしにくくなっているのも、この地の気候にマッチしています。

 

北海道の中央部に位置する旭川は、一見海と関係ない場所です。
しかし、古くから道内の物流拠点であった旭川には海産物も多く運ばれてきました。
こうした立地や札幌への対抗意識もあり、旭川では札幌とはまた違ったラーメン文化が育まれ旭川ラーメンが誕生したのです。
これからも、ほかの北海道ラーメンと共に日本のラーメン文化を盛り上げることが期待されています。

 

札幌ラーメン

北の大地が生んだ「札幌ラーメン」
サッポロは味噌ラーメン発祥の地とされ味噌ベースのものが広く知られていますが、しょう油や塩ベースのものも多くあります。
スープは豚骨、またはこれに鶏ガラを加えたものがスタンダードで、これにラードやニンニクを加えます。
このスープを、炒めた野菜とともに麺とタレの入った器に注ぐのが札幌ラーメンのやり方。
トッピングにはネギやチャーシュー、メンマといったオーソドックスなものに先ほどの炒め野菜が加わります。
麺は加水率が33〜38%と高め、中太の縮れ麺を熟成させたものを利用するためコシが強くなっています。

 

具材のボリュームにラードのこってり感もあり、全体としてボリュームが高いラーメンです。
ただしカニやエビ、ホタテといった海産物をふんだんに盛り込んだ豪華なものは観光客向けであり、一般的ではありません。

 

札幌ラーメンは北国北海道の気候に合わせて進化したラーメンで、先述のラードには保温機能がありスープの注ぎ方もラーメンを熱々で提供するため、ニンニクといったパンチの効いた味付けも寒さで鈍った味覚に合わせたものです。

 

昨今では道内発の「旭川ラーメン」の台頭も目ざましいですが、お互いに切磋琢磨し北海道のラーメン文化を盛り上げていくことが期待されています。

 

 

白河ラーメン

「奥の細道」で表れるように東北への玄関口の一つである福島白河。人口約46000人の市内に約100軒のラーメン店が集まるなど立派なラーメン処です。
この地で生まれたご当地ラーメンが「白河ラーメン」です。
福島と言えば喜多方ラーメンが有名で両者は比較されることも多く共通する部分もあるものの、白河ラーメンは喜多方とはまた違った一品になっています。

 

白河ラーメンの麺は平打ちの幅広縮れ麺ですが、喜多方ラーメン(38〜43%)以上の加水率42〜47%を持ちます。これはどういうことかというと、麺の半分近くが水分だということです。
このため、喜多方ラーメン以上に麺はみずみずしい味わいで、スープの絡みと吸い付きも抜群です。
スープには豚骨や鶏ガラを主体としたしょう油スープが使われますが、喜多方よりも濃い目のしょう油で、あっさりした麺とほどよい濃さのスープがマッチしています。
一方で具材はネギやチャーシュー、メンマやナルトにホウレン草など喜多方ラーメンに似た構成をしていながら、昔ながらのふちが赤いチャーシューを使ってみたりと遊び心も見えます。

 

今後も喜多方ラーメンとともに、東北をはじめ日本のラーメンシーンを盛り上げてくれるでしょう。

 

 

尾道ラーメン

中国山地と瀬戸内の豊かな自然に囲まれた尾道。「尾道ラーメン」はそんな尾道市を中心に広島県東部に広く普及しているご当地ラーメンです。
尾道ラーメンも多くのご当地ラーメンのようにオーソドックスな中華そばをルーツに持ちます。
実は最初に「尾道ラーメン」という名前を使ったのは、尾道市の隣福山市にあるラーメン業者で、尾道ラーメンの草分け店の1つである「朱華園」も「うちの店は尾道ラーメンではなく中華そば」と断言しているほどです。

 

尾道ラーメンのスープは鶏ガラ由来の澄んだしょう油スープがベースにありますが、小魚をダシに加えることも多く、豚骨をブレンドする場合もあります。
またミンチ状にした豚の背脂を投入するのもポイント。背脂は揚げたものやネギなどの薬味を効かせたものなど、各店ごとの違いが表れる部分です。
この背脂のおかげで、見た目のアッサリ感に反して濃厚なコクのあるスープになっています。
麺は加水率の低い中細麺でストレート。具材はネギやチャーシューにメンマなどスタンダードなものが使われ、この辺りは普通のラーメンとそう変わりありません。
上記のスープ、背脂が尾道ラーメンを尾道ラーメンたらしめている所以と言えるでしょう。